円すいころ軸受の特長と用途

円すいころ軸受の特長
円すいころ軸受は分離可能な軸受であり、軸受の内輪と外輪は円すい軌道を持ち、ころは円錐台形になっています。ころと軌道面は線接触しており、ラジアル荷重とアキシアル合成荷重を負荷できるほか、純粋なアキシアル荷重も負荷できます。接触角が大きいほど、軸方向の耐荷重能力が高くなります。
円すいころの設計では、純粋な転がりを実現するために、ころと内外軌道面との間の接触線を延長し、軸受軸上の同じ点で交差させる必要があります。
新設計の円すいころ軸受は強化構造を採用し、ころの大径化、ころ長さの増加、ころ数の増加、凸型ころの採用により、軸受容量と疲労寿命を向上させました。ベアリングの性能が大幅に向上しました。ころ大端面と大つばとの接触面には球面と円錐面を採用し、潤滑性を向上させています。
このタイプの軸受は、ころの列数によって単列、複列、四列円すいころ軸受などの構造形式に分類されます。このタイプのベアリングもインチ系の製品を使用しております。
円すいころ軸受の保持器形状
円すいころ軸受は鋼製のプレス保持器を使用することが多いですが、軸受外径が650mmを超える場合には、柱穴を設けたころを用いた柱溶接構造の保持器が使用されます。
主目的
単列：自動車の前輪、後輪、工作機械の主軸、アクスル車両、圧延機、建設機械、巻上機械、印刷機械、各種減速装置。
2列：工作機械主軸、鉄道車両。